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| -忘らるる都 |
クラウド | ザックス どこに行くんだ? |
ザックス | 決まってるだろ セフィロスを追って エアリスの仇を討つ |
クラウド | だけど…… |
ザックス | 怖いんなら お前は来なくてもいいぜ |
| 相手が相手だ 返り討ちにあうかもしれない |
クラウド | 怖いんじゃない でも 仇を討つことに 意味があるのか? |
ザックス | 何だって? お前は セフィロスが憎くないのか? |
クラウド | 憎いさ 何の罪も無いエアリスを殺すなんて…… |
| だけど セフィロスを殺しても エアリスは帰ってこない |
| それに… エアリスが敵討ちを望んでるとは思えない |
ザックス | どうして そんな事を言うんだ? |
クラウド | エアリスは…… セフィロスの事が好きだったんだ |
ザックス | …… |
クラウド | それに… セフィロスとエアリスは異母兄妹だった |
ザックス | だったら何で殺すんだよ? どうして自分の妹に あんな酷いマネができるんだ? |
クラウド | わからない…… |
| もしかしたら 実験と何か関係があるのかも… |
ザックス | 実験…? |
クラウド | セフィロスは 科学者だったエアリスの父さんが行った実験で生み出された子だったんだ… |
ザックス | 自分の子供を 実験体に……? なんでそんな事を…… |
クラウド | わからない… エアリスは他にも古代種とかジェノバとか言ってたけど |
| 詳しいことは聞けなかった…… |
ザックス | そんな事 どうでもいいんだよ |
| どんな理由があろうと エアリスを殺したセフィロスは許せない |
クラウド | 俺だって許せない だけど… 理由は知りたい |
| それにエアリスは やらなければならない事があるって言ってた |
| それが何なのかも知りたい |
ザックス | やらなければならない事…? |
クラウド | エアリスが家を出たのは その為だったんだ |
ザックス | …… |
| とにかく セフィロスを探すぞ 話はそれからだ |
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| -ニブルヘイム魔晄炉 |
セフィロス | なぜエアリスを殺した? |
ジェノバ | どうしたの セフィロス 落ち着いて |
セフィロス | 俺はあんな事の為に あなたを解放したんじゃない |
ジェノバ | あれはセトラの血を引く娘よ |
| 私たちの目的を邪魔しようとして ホーリーを発動しようとしていた |
| 止めるのは 当然の事でしょう? |
セフィロス | …召喚獣やモンスターを操っていたのも あなただったんだな エアリスの生命を狙って |
ジェノバ | そうよ それに あなたに気づいて欲しくて モンスターを通して呼びかけていたの |
セフィロス | (一連の事件が妙に気にかかったのは そのせいか…) |
ジェノバ | あなたがここに来てくれたお陰で やっと自由に動ける身体が手に入ったわ |
セフィロス | 俺を…… 利用したのか…? |
ジェノバ | 可哀想なセフィロス すっかり人間の考え方に 毒されてしまっているのね |
セフィロス | 毒される…だと? |
ジェノバ | 私はあの娘の生命を 星に還しただけ |
| あなたがそれを望むのならば またいつでも会えるわ |
セフィロス | だが…… |
ジェノバ | 思い出して セフィロス 私たちの目的 私たちの 使命を |
| ライフストリームは この広い宇宙に あまねく満ちている |
| この星だけのものでも この星の生き物だけのものでもないわ |
| でも 星が自らの存続に固執する事で ライフストリームの流れは止まり 淀んでしまう |
| だから ひとつの星から別の星へとライフストリームを循環させ 新たな生命を育むのが私たちの使命 |
セフィロス | ……古代種は あなたを厄災だと みなした |
ジェノバ | それは彼らに宇宙全体を見渡す視点が無いからよ でも それは無理も無い |
| 何万年 何十万年… |
| 気が遠くなるくらいの長い時をかけて 宇宙の闇を旅している私たちを理解できるのは 私たち自身だけ |
| あなたには わかるでしょう? |
セフィロス | …ああ… |
| 子供の頃から何度も繰り返し見た『夢』 |
| あの深淵が何だったのか 今ならば わかる |
ジェノバ | 人間のような感情は 早く捨ててしまいなさい さもなければ あなたが辛いだけよ |
| 私たちは とても孤独なのだから |
セフィロス | 感情を… 心を捨ててしまえ…と? |
ジェノバ | そうじゃないわ 私たちにも心はある でもそれは 人間とは異なるもの |
| あなたは人間として育てられたけれど 違和感を感じていたはずよ |
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| -自分の両手を見るセフィロス |
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セフィロス | ……子供の頃から感じていた… |
| 俺は他のやつらとは違う 俺は特別な存在なのだと… |
ジェノバ | その通りよ セフィロス あなたは私の大切な子 |
| 私たちの目的を 使命を果たすために選ばれた 唯一の存在なのだから |
セフィロス | ……わかっているよ 母さん… |
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