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【廃墟の階段ホール】 |
セフィロス | ここの地下に、モンスターがいる。 |
アンジール | セフィロス…! |
ジェネシス | (本物だったのか…) |
ザックス | クラウドは? |
セフィロス | モンスターと戦っている内に、はぐれてしまった。 |
ザックス | 大変だ…!すぐに助けに行かないと…。 |
セフィロス | ああ。だがここの地下は複雑に入り組んでいる。二手に分かれて捜索しよう。 |
アンジール | 迷路があるというのは本当なのか…。 |
ジェネシス | 俺はセフィロスと一緒に行く。 |
アンジール | じゃあ、ザックス。俺と一緒に来い。 |
ザックス | りょーかい! |
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【地下】 |
| ジェネシス | なあ…セフィロス。 |
セフィロス | 何だ? |
ジェネシス | ミッドガルで…何かあったのか? |
セフィロス | …お前には関係の無い事だ。 |
ジェネシス | (やっぱり不機嫌なのか…) |
| 救援に来てくれた事…感謝する。 |
| 正直に言って、英雄自ら出向いてくれるとは思っていなかった。 |
セフィロス | ここは俺の初陣の地だからな。思い入れがある。 |
ジェネシス | (俺達の友人だから…じゃ、ないのか……) |
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--モンスター、出現 |
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ジェネシス | モンスター…! |
| (大物だな。こいつを倒せば、セフィロスの俺に対する評価が上がる…) |
| セフィロス。手を出さないでくれ。こいつは俺一人で仕留める。 |
セフィロス | …判った。 |
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--セフィロス、背後からジェネシスに斬り付ける |
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ジェネシス | (しまった…!やはり偽者……!) |
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【地下2】 |
| アンジール | この機械…手術台のようだな。 |
| アバランチは特殊な改造手術でレイブンのような兵士を生み出したと噂されているが…。 |
ザックス | それじゃ、やっぱり、本当にテロリストが潜んでいるのか…? |
アンジール | それにしては人の気配が無さ過ぎる。それに…どの機械も長い間、使われていなさそうだ。 |
ザックス | どれもこれも、埃をかぶってる。スイッチは……作動しないな。 |
| それより……ハインツは、地下には何も無いって言ってたのに…。 |
アンジール | その時点で、既に偽者と入れ替わっていたのかもな。 |
| 本物はこの地下に捕らわれているか、或いはもう既に……。 |
ザックス | だけど、偽物ってどういう事なんだ? |
| 近くで見たけど、間違いなくハインツ本人だった。 |
アンジール | 化ける相手に合わせて、一々整形手術をする筈は無いし…。 |
ザックス | もしかして……あれはハインツの幽霊で、 |
| 最期に俺たちに会いに来たとか…!? |
アンジール | ……ここが幽霊屋敷だとしたら、あの少年と母親は、 |
| どうしてこんな所に住んでいるんだ? |
| それに、近隣の村人からモンスターの被害が報告されているのに、モンスターの気配も無いのはどういう事だ…? |
ザックス | それは吹雪のせいなんじゃないのか? |
アンジール | だが、十日も続く吹雪なんて不自然だ。 |
| 悲鳴や泣き声の正体も、幽霊ではなくモンスターの幻惑なのかもな。 |
ザックス | でもそれじゃ、セフィはモンスターと一緒にここに住んでるって事なのか? |
アンジール | 或いは…あの少年自身が、人間に化けたモンスターか…。 |
ザックス | そんなのあり得ない。セフィは頭だってすごく良いし、 |
| 最初はとっつきにくい感じがするけど、本当は素直で良い奴なんだ。 |
アンジール | 確かに、並みの人間の子供より賢そうだったが…。 |
ザックス | ああいう喋り方だから可愛げがなく思えるけど、あれはきっと、 |
| お袋さんと2人だけで暮らしてきて、あんまり人付き合いに慣れてないからだと思う。 |
アンジール | ……妙だな。 |
ザックス | 妙って…何が? |
アンジール | セフィロスも、最初会った頃は冷淡で高慢な印象だった。 |
| 親しくなるにつれて、意外に素直で世間知らずなんだと判ってきたが…。 |
ザックス | …もしかして、アンジールも英雄の友達なのか? |
アンジール | 友人と言い切れるかどうかは判らないが、ある程度は親しいな。 |
| 俺の家に呼んで、手料理を振舞った事も何度かある。 |
ザックス | すっげー。それ、ある程度とかじゃなくて、完璧トモダチじゃん。 |
アンジール | それより…セフィロスも、閉鎖的な環境で育ったらしい。 |
| 詳しい事は話したがらないから知らないが、あいつが余り人に心を |
| 開かないのは、人付き合いに慣れていないせいもあると思う。 |
ザックス | なんか…セフィと似てるな。 |
アンジール | 同じ名、よく似た外見と性格……。 |
| 一体、どういう事だ……? |
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【地下3】 |
| 少年 | …深く斬り過ぎた。 |
母 | それで良いのよ。マテリアを持ったソルジャーは手強いもの。 |
| 一撃で仕留めなければ。 |
少年 | でも…このままだと死んでしまう。奥に運んで、手当てしよう。 |
母 | 私がやるから、あなたは休んでいなさい。色々あって、疲れたでしょう? |
少年 | 大丈夫だよ。このくらい、何でもない。 |
母 | 無理はしなくて良いのよ?さあ、先に奥に行って休んでいて。 |
少年 | …わかった。ありがとう、母さん。 |
| (俺にもっと力があれば……) |
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ジェネシス | …くっ…う……。 |
母 | 気がついたようね。 |
ジェネシス | …ここは…? |
| (まだ地下にいるのか…?暗くて何も見えない……) |
母 | そんな傷を負いながら生きているとは、さすが1stのソルジャーね。 |
| それだけ屈強な身体であれば、仲間たちの役に立てるかも知れない…。 |
ジェネシス | ……何の話だ? |
| (この女があの少年の母親か…。くそっ、身体が動かない……) |
母 | お前は何も知る必要は無いわ。ただ、大人しく眠っていれば良いのよ。 |
ジェネシス | つまり俺は死ぬんだな…。 |
| 殺される前に、自分を殺す者の正体くらいは知っておきたい。 |
母 | ……私が何者か知りたいのなら、見るが良いわ。 |
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--顔が人間の女、身体がモンスターの姿 |
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ジェネシス | ……! |