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諸君 私はセフィロスが好きだ
諸君 私はセフィロスが好きだ
諸君 私は英雄セフィロスが大好きだ

サラサラの銀髪が好きだ
透けるように白い肌が好きだ
魔晄色の猫目が好きだ
圧倒的な長身が好きだ
細く引き締まった腰が好きだ
セクシー・ヴォイスが好きだ
リバースが好きだ
セーファが好きだ
半裸が好きだ

無印で      BCで
ACで       CCで
KHFMで    KH2で
エアガイツで  いたストで
DFFで      ACCで 

この地上で再臨する ありとあらゆるセフィロスが大好きだ


過去回想時の『たたかう』が 必ずクリティカルヒットする姿が好きだ
常時『無敵』状態で あらゆるダメージやステータス異常を一切受け付けない時など心がおどる

スタッフ・コメントで「FF7最強の存在」と語られるのが好きだ 
魔晄キャノンを輪切りにした時など 胸がすくような気持ちだった

「私は思い出にはならないさ」と 高らかに再臨を宣言するのが好きだ
ニブルヘイムの魔晄炉で 廃墟と化した神羅本社ビルで クラウドを何度も何度も刺突している様など感動すら覚える

突き刺したクラウドを片手で持ち上げて吊るし上げていく様などは もうたまらない
暗雲たちこめる空の下 セフィロスの降り下ろした手の平とともに 戦闘が開始されるのも最高だ

哀れな抵抗者達が 雑多なマテリアで健気にも立ち上がってきたのを 
心ない天使 八刀一閃 スーパー・ノヴァの連続攻撃で 木端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える 

超究武神覇斬で滅茶苦茶にされるのが好きだ
Reunion Filesでは単独表紙を飾ったのに 中身が4ページしかない様は とてもとても悲しいものだ

メテオレインで殲滅されるのが好きだ
ストーリー性よりネタを重視した脚本のせいで電波発言を繰り返し クラウドのストーカー呼ばわりされるのは屈辱の極みだ 


諸君 私はセフィロスを 地獄の様なセフィロスを望んでいる
諸君 私に付き従うセフィロス崇拝者諸君
君達は一体 何を望んでいる?

更なるセフィロスを望むか?
情け容赦のない ドS女王様の様なセフィロスを望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし 三千世界の鴉を殺す 嵐の様なセフィロスを望むか?


 「 セフィロス!!  セフィロス!!  セフィロス!! 」 


よろしい ならばセフィロスだ

我々は満身の力をこめて 今まさに振り下ろさんとする正宗だ
だがこのライフストリームの底で12年もの間 堪え続けてきた我々に ただのセフィロスでは もはや足りない!!

大セフィロスを!! 一心不乱の大セフィロスを!!

我らはわずかに一個大隊 千人に満たぬ黒マントの男にすぎない
だが諸君は一騎当千の古強者だと 私は信仰している 
ならば我らは 諸君と私で総兵力100万と1人のジェノバ集団となる

我々を北の大空洞へと追いやり 眠りこけている連中を叩き起こそう
髪の毛をつかんで引きずり降ろし 眼を開けさせ思い出させよう 
連中にメテオの恐怖を思い出させてやる
連中にスーパー・ノヴァの威力を 思い出させてやる

星の体内には 奴らの哲学では思いもよらない事があることを思い出させてやる

一千人のセフィロス・コピーの戦闘団で 
世界を萌やし尽くしてやる


「セフィロス・プレミアム・ファンクラブ 名誉会長より 全新会員へ」

第二次リユニオン作戦 状況を開始せよ 

征くぞ 諸君






「何を読んでいるんだ、ジェネシス?」
手に持った紙に視線を落としたままの幼馴染に、アンジールは訊いた。
「『セフィロス・プレミアム・ファンクラブ』の入会申込書なんだが…」
ファンクラブ?__内心、ちょっと固まったアンジールを尻目に、ジェネシスは続けた。
「会員心得の文章がな、どうも理解し難くて」
「珍しいな。お前がそんな事を言うなんて」
軽く笑って、アンジールはジェネシスから申込書を受け取った。
そして一通り目を通し、眉を顰める。
「……何なんだ、これ?」
「だから、俺にも判らん。『セーファ』だとか『無印』だとか、一体、何の事だ?」
俺に訊くな、とアンジール。
「お前に判らない事が、俺に判るわけ無いだろう」
「『クラウド』って何だ?そんなモンスター、いたか?」
「だから、俺に訊かないでくれ」
アンジールの言葉に、ジェネシスは軽く溜息を吐いた。
「会員心得に同意できない者は、入会を認めないとあるんだが……。意味が判るのは、最初の9行だけだ」

暫く悩んだ挙句、構うものかとジェネシスは呟いた。
「とに角、セフィロスを好きだと思う気持ちがあれば良いんだろう」
「良いのか?『魔晄キャノンを輪切り』だの、『廃墟と化した神羅本社ビル』だの、何だか不穏な言葉も並んでいるようだが……。これ、本当に公式のセフィロス・ファンクラブの入会申込書か?」
「…総務課から送られて来ているから、ちゃんとした物だとは思うんだが……」
アンジールに問われ、自信なさげにジェネシスは答えた。
そして、改めて封筒を見る。
総務課からソルジャー部門に社内郵便で送られた物なので、外部から紛れ込んだ可能性は低い。
「もう一度、総務課に確認した方が良いだろう」
「……そうだな」
アンジールの言葉に、ジェネシスは__珍しく__素直に言った。


セフィロス・プレミアム・ファンクラブから、書類に不備があったとして新しい入会申込書がジェネシスの元に送られて来るのは、翌日の事である。








「カッとしてやった。後悔はしていない」(by 宝条)

『ポスター盗難事件』の少し後のお話なんですが、宝条だけ現代日本に住んでいるようです(^^ゞ
LOが入っていないのは、軽く忘れただけです。
セーファはイカ呼ばわりされたりする事もありますが、宝条はどんなセフィロスも大好きだと思います。

タイトルの『Premium』は、セフィロス・プレミアム・ファンクラブのプレミアムと、元ネタに関係の深いミレニアム(Millennium)をかけた積りなんですけど、元ネタ知らない方には無意味ですよね(^^ゞ
元ネタを知りたい奇特な方がいらっしゃいましたら、「私は戦争が好きだ」でググってみて下さいませ。

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