「どうかしましたか？」と声を掛けかけて、鬼鮫は口を噤んだ。
イタチは時折、こういう物憂げな表情を見せる。
遠く離れた故郷の事を思っているのか、何年も会っていない弟の事を考えているのか。
訊いたところで「別に」とかわされるのは判っている。
いつの日にか自分が消えたなら、イタチは思い出してくれるのだろうか
＿＿そんな想いが胸を過ぎり、鬼鮫は苦く笑った。



駄文：ＢＩＳＭＡＲＣ

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